//クルクマ//
人間にしては少し変わった奴だとか…
あの螢惑が心を開いた奴だからとか…
そういう理由で興味を持ったのかと思っていた…。
「螢惑いねえのか?」
金子の少女を見つけ声をかけた。
「今散歩しに行っちゃったけど?」
そっけ無く答える。冷たくされっと結構傷つくぜ?
まぁ居ないのはわかってたがな…。
「しょーがねえなぁ。待つとするか。」
その場に腰を降ろすと、無遠慮ねって感じの視線でこっちを見る。
「…いつ帰って来るかわからないわよ?ほたるさん気まぐれだから。」
…帰ってこない方が良いんだがな。
「別に飯食ってってもいーぞ。」
つーか一度も手料理食ってねえし。
「図々しいわね…。」
ため息と共に出たのは本日初の笑顔。
その笑味は苦笑いか?
最近の自分は本当馬鹿としか思えない。
たかが人間の女に大四老の俺がわざわざ会いに来ている。
「ねえ、今度来た時に何か好きなものでも作っておいてあげようか?」
「…は?」
あまりにも意外すぎる言葉。その言葉は本心だよな?
「まじか?じゃあめっちゃ辛いもんにしてくれ!」
「辛いものなら何でも良いの?」
「まあな、大抵のもんなら喰えるぜ。」
つうよりお前が作るもんなら何でも。
がしっと拳を握り得意げに答えれば、何故か笑顔を浮かべて俺の方を見る。
いきなりその顔は反則だろ…。
つーかなに動揺してんだ俺。
…と、この気配は螢惑か…。
チッ。あの野郎もう帰って来やがったのか。
「うぉっ、やべえ…。そーいや大四老の集まりかなんかが有ったんだっけか…。
ひしぎの野郎にまたねちねち言われるぜ…。」
螢惑の野郎に見つかるとうるせぇんだよな。
「じゃあな、螢惑によろしく言っといてくれ…と、飯。頼んだぜ!」
作るって言ったんだから守ってくれよ。
此でも俺はマジだからな。
そして今度は螢惑では無く、お前自信に会いに来た…と言ってみようか?
FIN
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え-…、まず説明。
『クルクマ』はきり番に置いてある『デ-ジ-』の遊庵Verです。
ちなみに『デ-ジ-』はゆやVer。
両方読まなくても話は通じるかな(?)とは思います。
+クルクマの花言葉は『あなたの姿に酔いしれる』。趣旨違う気も…(汗。