「はあ-…。よく寝た。」

やっと目が覚めて時計を見るともうお昼。

…何で俺ってこんなによく寝るんだろう…。

「考えるだけ無駄だよな〜。」

とりあえず起きて、早くあの女<こ>の所に行かないと。
あんまり遅く行くと怒られるんだよね。

ってもうお昼だし、其の可能性大かも…。

ボ-っとしながら歩いていたら、怒鳴り声が聞こえた。

「ほたるさん!起きるの遅すぎですよ!
 一体どれだけ寝れば気が済むんですか!?」

やっぱり怒られたし…。まぁ可愛いから許すけどね。

「おはようゆや…。そんなに怒んないでよ…。
 そんな可愛い顔して怒ってると襲っちゃうよ?」

あ…。つい思ってること言っちゃったよ。

「な…なな何言ってるんですか…//!!」

照れてるところもまた可愛い…。それを言ったらまた照れるんだろうなー。
でも繰り返してたらキリが無いからやめよう。

一人でブツブツ言ってたら思い出したようにゆやが言った。

「そういえば、今日の朝買い物に行ったら辰伶に会ったんですよ。壬生の外なのに…。
 しかも『此れ持っていけ』なん言ってわさびくれたんです。」


…は?辰伶が?って何で外にいるわけ…?
しかもわさびって俺の好物だし。…ま、いっか…。

「にしても何でわさびなんでしょうかね−。
 私、辛い物苦手なんだけどな−。」

「俺の好物くれるなんて、ど−ゆう風の吹き回しだろう…。相変わらず変な奴…。」

そ−言うとゆやは驚いた顔をしていた。
…わさび好きなのって変かなぁ。

「ほたるさん、わさびが好物なんですか…?
珍しいですねー。あ、ちょっと待っててください!今からわさび料理作ってきますから!」

と言ってそのまま台所の方に言ってしまった。

「ゆやの手料理…。初めて食べるなあ。」

うまいかどうかわかんないけど、とにかく楽しみ。
じゃぁとりあえず、できるまで座って待ってようかな…。



「ほたるさ−ん!できましたよ−・・って、また寝てる!!いくらなんでも寝すぎですよ!」

彼女の声で目が覚めた。ど−やらまた寝てたみたい、凄いな−俺…。

「あ−ゆや、おはよう。」

「おはようじゃありませんって!ご飯、できましたよ!」

やっとできたみたい…とにかく早く食べたいな。
わさび料理…とゆ-かゆやの手料理。

椅子に座ったら、ゆやがゆやが料理を持ってきた。

鼻にツ-ンとくるこの臭いがまたいいよね…。

「わ、私はいらないので、ほたるさん全部食べてください。此処で見てますから。」

鼻をつまみながら笑顔で言った。

「いただきます…。」

その一言を言って以来、俺は食べ終わるまで何も言わずに黙々と食べ続けた。


「あの…おいしかったですか…?」

全部食べ終わった俺に、恐る恐るゆやが聞いてきた。

その心配そうな顔…。マジやばいって。
本人気づいてんのかな…、もしかして誘ってるとか?俺はいつでもOKだからいいケドね。

「うん、おいしかったよ。ごちそうさま。」

そういうとほっとした顔をした。

「そうですか、良かったです!でもそれは辰伶さんがくれたわさびのおかげですね!」

辰伶が…そー言えばこのわさびって辰伶が持ってきたんだよね。

…なんか一気に気分悪くなってきた…。

「あいつが持ってきたわさびじゃなくて、ゆやが作った料理がおいしかったんだよ。」

あ-また照れちゃってる…俺の所為?

今日は何度か危なくなったけど…
とりあえずゆやの手料理食べれて幸せ。

…ん?よく考えてみたら辰伶がわさびくれなかったら俺はゆやの手料理食べれなかったんだよな…。

まぁ適当に感謝しておくか、あいつに。



   
            _fin_

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ほたゆや――vv
友人のHより、強奪してきた品です。
ていうか新婚?同棲??何気に兄貴も友情出演しています。
有難うH!今日は此れでお腹いっぱいだよ。また書いたら読ませてね―。



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